オトナになるまで待たないで
トウマくんは笑って腕を見せた。

「ぬいぐるみが汚れたから洗おうとしたら、暴れまくって…それでコレ」

「よく聞くソレ」

「服着せるのに、一時間以上掛かる時もあるし」

「あはは。思いっきりイヤイヤ期だわ」



赤ちゃんはスヤスヤ眠っている。


「記憶は全然戻らないの?」

「持ち物を全部、自分で処分しちゃったから…

アルバムも…一冊取っておけばよかった。

あの時は動揺して、それどころじゃなくて」

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