オトナになるまで待たないで

トウマくんの腕が、ゆっくりと外れた。

「夏海。ここ座って」

私は、トウマくんの言う通りにした。


「プレゼント」

可愛いタオルだった。


「もう一つは、後でな」



トウマくんは、持っていた封筒から紙を取り出した。

「見て」

紙には、私と男の子が写っていた。

トウマくんが指をさした。

「これは、誰?」

「ナツ」

「そう。じゃあ、これは?」


楽しそう。

涼しい顔で笑ってる。

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