オトナになるまで待たないで
「ヨネコか!ああ…びっくりした!」
「私もびっくりしましたよ~!」
「何やってんの?」
「先輩帰って来ないんですもーん!怖いじゃないですかあ…」
見上げると、台の上に紙とペンが乗っかっていた。
何かの表らしい。
裏は真っ白だ。
「とにかく確認してきますよ~」
「うん…よろしくね」
隠れている台を叩く音がした。
何も書く時間がない。
思い余って、
―生きる―
ただ一言、大きく書いた。