オトナになるまで待たないで

「だけど…もう戻れない…」


生きるって決めた。

人のためじゃなくて、今度は自分自身のために生きたい。


それは愛してくれる人たちの中では、実現しないってわかってる。



―少しでいいの。ほんの少しで―


お母さん。そうなんだよ。

私はいつも釣りすぎちゃうんだ。

自分じゃ抱えきれないほど、釣っちゃうんだよ。




たくさんの人が教えてくれた。


オトナになったからって、大人になれるわけじゃない。


だからもう、私は行く。


オトナになるまで待たないで。
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