オトナになるまで待たないで

病院

病院に着いてすぐ、お金がないことを話した。


看護婦さんが何てことないように言った。



「だって勤務中の怪我でしょ?ロウサイが降りるから、大丈夫よ」

「ロウサイって何ですか?」

「会社が医療費を負担するの」

「はぁ…」

「大丈夫、大丈夫」


何だか分からない。


レントゲンを撮り、

なぜか血を抜かれ、

熱を計られた。


水がいいか、

ぬるま湯がいいかと聞かれ、

口に薬を入れてくれた。



点滴をされ、

布団に寝かされ、

布団を掛けてくれた。


眩しいんじゃないかと言って、

薄暗くしてくれた。



その全てが身に染みて、涙が出た。




私も親切な人になりたい。

優しい人になりたい。


親切にされると、こんなに幸せなものなんだ。

それを職業にしてる看護婦さんて偉大。
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