冷酷な彼は孤独な獣医
龍が怒鳴ると、彼は苦笑いをして


「わかったよ」


そう言って帰って行った。


そんな中、龍は遠ざかって行く彼の車を、

ずっとにらみつけていた。



「ねぇ龍?」


「ん?」



龍はいつもの顔に戻る。


「あの人って、龍のお兄ちゃん?」


あたしがそう聞くと、龍は急にあたしの腕を掴む。


「遊園地に行くぞ!」


「えっ?だって行かないって…」


「気が変わったんだよ!」







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