冷酷な彼は孤独な獣医
その後、龍は治療の事を女性に説明し、

説明が終わると女性はうつむいたまま診察室を出た。


その後ろ姿が気の毒で、女性が診察室を出るとあたしは龍の目の前に立った。


「ちょっと!ひどいよ龍!なにも、あの飼い主さんが太ってるって事まで言わなくてもいいでしょ!

っていうか、全体的にもっと優しい言い方出来ない訳!

顔だって超怖かったし!」



龍は椅子にもたれ掛ると足を組む。


「まったく、自己管理も出来ないヤツに飼われるペットは気の毒だな。

今のが午前中最後の客か。


雑用!ボーっとしてないで、診察台の消毒と院内の床の消毒をしろ!」


「えっ!」


「早く!」


「………わかったよ」





まったく何なのよ!やっぱりアイツは最悪獣医だ!




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