冷酷な彼は孤独な獣医
あたしは、入院動物の様子を診に入院室へと行った。



入院室へ行くと、動物達に変わった様子はなく、

入院舎の温度を確認すると入院室を出た。



午後からの診療時間5分前になり、

次々と飼い主さんとペットが病院に来た。


「こんにちは」


「こんにちは」


笑顔で飼い主さん達にあいさつをしていると、

キャリーケースを大切そうに抱えたおばあさんが、

心配そうな顔で話し掛けて来た。



「すみません、この子の様子がおかしいのですが、

すぐに診てはもらえませんか?」


あたしは、キャリーケースの中を覗いた。

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