冷酷な彼は孤独な獣医
「お疲れ様です」


桐島さんは真顔であたしにそう言うと、

さっさと病院を出て行った。


「お疲れ様です……」


あたしは龍の所へ行く。



「なに話してたの?桐島さん笑ってたけど?」


「お前に言ってもわからない事だ」


龍は手を洗うと2階に向かう。


「なによ!2人でイチャイチャしちゃって!」


「はぁ?なに下らない事言ってんだ?」


「桐島さん、龍に気があるんだよ!

だって龍には笑顔で話すもん!

あたしには笑顔なんて見せないのに!」


「俺に気があるんじゃなくて、お前が気に入らないんだろ」






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