冷酷な彼は孤独な獣医
龍の言葉にうつむいていた桐島さんは顔を上げると、

強い口調で話す。


「でも藤崎さんには、動物病院で働く上で必要なスキルはなにもなく、

毎日たいした業務も行わず、

飼い主さん達とまるで友達かの様に世間話をしているんですよ!


藤崎さんの仕事は、飼い主さん達と仲良くなって、

飼い主さん達のペットが亡くなった時に、

一緒になって泣く事ですか?


先生!私は、藤崎さんはこの病院に必要のない人間だと思います」




桐島さんの言葉は痛かった。


確かにあたしは、動物病院で働く上でのスキルはなにも身についていない。

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