冷酷な彼は孤独な獣医
龍の兄から笑顔が消え、逆に龍が笑顔で話す。


「フッどうだか?」


龍の兄の目つきが鋭くなる。


「どういう意味だ?お前……美紀と会ったのか?」


「悪いけど、用があるんだ。帰ってくれないか?」


「龍我!質問に答えろ!」


龍の兄は、龍の肩を荒く掴む。


「それが人にものを頼みに来たヤツの態度か?」


龍は兄の手を振り払うとあたしに言う。


「行くぞ!」


「あぁ…うん……」
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