冷酷な彼は孤独な獣医
「お昼行ってきます」


桐島さんは、足早にあたし達の脇を通り過ぎる。


すると龍が、桐島さんを呼ぶ。


「桐島!」


「はい!」


龍は、立ち止まる桐島さんの所へ行く。


「昼、おごってやるよ」


えっ……

別にたいした事じゃない、たいした事じゃないけど……

凄く嫌で。


「いいんですか?」


桐島さんは、とびっきりの笑顔で龍を見る。


「あぁ」


そして、龍と桐島さんは瑞樹さんの店に入って行った。



なによ………
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