冷酷な彼は孤独な獣医
あたしは入院室を出ると、走って2階へ行った。


部屋に入り、龍がいつも飼い主さん達の為に書いているノートを開くと、

田崎さん宛てに書かれたページを探す。


「あっ!あった!」


あたしはノートから紙を切り取ると1階へ駆け下り、

田崎さんの所にチョコちゃんを連れていった。


「お待たせしました」


田崎さんは不機嫌そうな顔であたしを見ると、

なにも言わずチョコちゃんを連れ病院を出ていく。


「あの!ちょっと待ってください」


あたしの言葉に田崎さんは立ち止まる。

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