冷酷な彼は孤独な獣医
「なんですか?」


「あの……さっきは先生が……すみませんでした」


「別にあなたが謝る事じゃないでしょ。

でもよく、あんな獣医の所で働けるわね!」


「あぁ……あの……これは、先生が田崎さんとチョコちゃんの為に書いていたもので……」


あたしは田崎さんに紙を渡す。


田崎さんは紙受け取るとさっと目を通し、そして鼻で笑う。


「フッなにこれ?もしかして機嫌取りのつもり?」


「えっ?」


「こんなの渡されたって、私は二度とこの病院には来ませんから!」


田崎さんは、あたしに紙を突き返す。
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