冷酷な彼は孤独な獣医
あたしは、必死になって田崎さんに話した。


「そういう事じゃなくて、先生は口ではあんな言い方をしますが、

本当はペットや飼い主さん達の事を凄く考えていて、

決して最低な獣医なんかじゃないんです!

その証拠に、此処には田崎さんがヘルニアのチョコちゃんと一緒に過ごす上で注意してあげた方がいい事などが細かく書かれてあって、

あの……とにかく、先生はチョコちゃんの事を凄く考えていて……それで……

だから……真剣に……」


あたしが話していると、田崎さんが急に笑い出す。


「アハハッもう、わかったから!」


田崎さんはあたしの手から紙を取る。


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