冷酷な彼は孤独な獣医
「あっ…」


「これ、先生に渡す様に言われたの?」


「いいえ……あたしが勝手に……」


「大丈夫?後で怒られない?」


「それは……」


「これ、貰っていくね!」


「あっ、はい!どうぞ!どうぞ!」


「アハハッあなたいい子ねっ」



田崎さんは笑顔でそう言うと、

あたしに手を振り帰って行った。


あたしは田崎さんに頭を下げると、

急いで病院へ戻った。



そして、それからも病院は忙しく、

午後の診療が終わると時間は9時を過ぎていた。



「お疲れ様です!」


「あっ!優奈ちゃんお疲れ様!

また明日ね!」






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