冷酷な彼は孤独な獣医
「ちょっと!ため息つかないでよ!」


「まぁ、そこがお前のいい所でもあるんだけどなっ」


「えっ?」


「なんでもない」


今……あたし龍に褒められた?


「あっ!そうだ龍!」


「あぁ?」


「練習しよう!」


「練習?」


「うん!恋人ごっこをして、よりリアル感を出すんだよ!」


あたしは、却下されるのを覚悟で言ってみた。


「なんだそれ?なかなか下らなそうだな」


「そんな事ないよ!」


この際、嘘でもいいから龍と恋人同士の様な事をしたくて……



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