冷酷な彼は孤独な獣医
「なにするんだよそれ?」


「えっ?」


意外にも普通に聞いてきた龍に驚いていると、

龍が険しい顔をする。


「だからなにするんだ?」


「あぁ……そうだ!デートとか!」


「バカ!」


やっぱりダメか……


「バカって……」


落ち込むあたしに、龍が真顔で言う。


「まぁいいけど」


「えっ?いいの?」


あたしは思わずソファーから立ち上がった。


「あぁ」


「やったぁー!!龍とデート!!

やった!!やった!!龍とデート!!」


はしゃぐあたしに、龍が呆れ顔で話す。


「おい捨て猫!本来の目的を忘れんなよ!」


「ふぇ?」


「アホヅラやめろ!」


「………はい」

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