冷酷な彼は孤独な獣医
あたしの質問に、書き物をしながら龍が答える。


「あぁ、今日は定休日だから」


「えっ!そうだったの?」


「うん」


「瑞樹さん、休みでも店に居るんだ」


「あぁ、アイツあそこに住んでるんだよ」


「そうなんだ。瑞樹さんあたしの事、

アルバイトで使ってくれないかなぁ。


此処で、冷酷人間にタダでこき使われるのもしんどいし!」


あたしの言葉に対し、龍は表情一つ変えずに話す。


「タダって、飯も食わせてやってるし寝る場所も与えてやってるだろ」

< 86 / 650 >

この作品をシェア

pagetop