LOVE・ホテルに行こう。
「この後どうする?」


さっきまでの敬語が無くなってる。


「帰るわよっ」


喫茶店を出て駅まで歩いてた。


「木崎さん、わかってないなー。
俺達、恋人同士。」


「だから?」


「夕御飯、食べに行こう?」


さっきまで怒ってた感じだったのに
いつもの感じの田村君に変わってるし。
訳わからない。


「いいわよ。お腹空いたし」


昼御飯はあまり食べられなかった。
田村君の事考えてたら食欲わかなかったし、
問題が解決すると急にお腹が空いてきた。


新たな問題はあるけど…ひとまず腹ごしらえだ。


「美久。どこ行こうか?」


下の名前で私を呼んだ
恋人同士って事ね?
わかったわよ、そっちがそうくるなら


「圭吾の行きたい所でいいよ」


初めて田村君の下の名前を呼び捨てにして言う。


恥ずかしかったけどそんな事言ってられない。負けないんだから。


私は年上。
年下の田村君に振り回されないんだからね。


「俺のマンションは?行く?」


うっっ。


それは…。


「冗談。ファミレスでも行く?」


笑いながら私の顔を覗く。
私の反応を楽しんでる。


「…うん」


田村君の言葉にいちいち動揺して
この先やっていけるか不安になった。


ハァーーー。
気が重い。


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