LOVE・ホテルに行こう。
会議が終わったらしく課長が戻ってきた。


「木崎、片付け頼めるか?」


「はい」


今月は前期の決算で忙しい。
会議もいつもより長めにあったみたいだ。
課長の顔がゲッソリと疲れていた。


「課長、コーヒー飲みますか?」


たまには優しい言葉の一つでも掛けてあげないとね。


「おお、サンキュー。ミルク多めにな。」


「砂糖もですよね?」


「おお」


給湯室のコーヒーサーバーでコーヒーを入れる。コーヒーのいい薫りがしてきた。


「おっと。すみません」


カップを持って給湯室を出ようとしたら誰かにぶつかりそうになった。


田村君だった。


「大丈夫ですか?コーヒーかからなかったですか?」


「大丈夫。もしかして片付けてくれたの?」


ワゴンにポットと急須、使用済の湯飲みセットがのっていた。


「ついでです。会議室の机、片してたんで」


「ありがとう。課長に片付け頼まれててちょうど良かった。後、洗うから大丈夫だよ。入り口に置いてて」


「コーヒー、冷めちゃいますよ」


お盆にのってるコーヒーを指差した。


「課長の。疲れてる顔してたから 」


「だったら早く持っていってあげて下さい」


課長にコーヒーを届け給湯室に戻る。

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