LOVE・ホテルに行こう。
「ここで休んで下さい。俺、あっちに居ますから」


支えていた私をベッドに座らせ部屋の隅に座った田村君。


…異空間。


初めて見る部屋の感想。


異空間の部屋にいつもの私じゃない私。


「…田村‥君」


小さい声で田村君を呼ぶ。


「気分悪いんですか?」


私の呼び掛けに反応して近くに来てくれた。


1人分のスペースを空けて


「…ここに…来て」


「えっ?」


驚く顔。


恥ずかしい事言ってるのは百も承知。
だからって今更、止めることは出来ない。


起き上がり田村君に近付き腕を取った。


「…ここに来て」


「えっ、いや、あっ…」


言葉にならない動揺した声。


グィッと強く腕を引っ張った。


「うゎぁっ」


私の前に田村君が倒れて来た。
左の手はベッドに付き私の体にぶつからないように踏ん張ってた。


「…すいませんっ。俺、こんな事。すぐどきますから」


私からした行動なのに田村君が謝る。


腕を田村君の首に伸ばし真っ直ぐ見つめる。


「…」


戸惑いの目で私を見てる。


そんな事は無視して






…キスをした。
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