LOVE・ホテルに行こう。
「美久も飲む?」


冷蔵庫から水を取り出した圭吾が聞いてきた。


「いい、いらない」


綾子さんの部屋から帰ってきたのは11時前だった。7時から集まり4時間弱食べて飲んで話して笑って楽しかった。


ソファーに座りテレビの電源を入れる。
ボ~ッとテレビを見ていた。


「疲れた?」


「えっ、ううん」


隣に来た圭吾が私を見ていた。


「そっ」


私の肩を抱き寄せる。
ドキドキする胸。
圭吾が触れる度に嬉しくってだけど切なくって。私を見て欲しいって欲張りになる。


後、2週間の恋人。


「お風呂の準備してくる」


圭吾から離れた。
このままいたら泣きそうだったから。


気持ちを落ち着かせてリビングに戻る。


「圭吾、先にお風呂いいよ」


「…」


「圭吾?」


返事しない圭吾の前に行く。
ソファーに横になり寝ていた。


口開けて寝てる姿はマヌケで
だけど愛しくて笑ってしまった。


毛布を掛けて休ませる。


ソファーの前に座り圭吾の顔を見ていた。


ドキドキさせたり
切なくさせたり
笑わせたり。


バカッ。


圭吾のバカッ。


私は圭吾が好き。大好き。
言えないから心で言うね。


大好きだよ、圭吾。







「…‥久」


頭を撫でながら声が聞こえる。
優しい声。


「‥‥きだよ」


優しい声。
私は安心して眠りに落ちる。


朝起きるとベッドで寝てた。
あれっ?
私、ベッドで寝てたっけ?
ソファーで寝てた圭吾に毛布を掛けて圭吾の顔見てて…。


隣を見ると圭吾の後ろ姿。


もしかして圭吾が起こしたのかな。
まっ、いっか。
今日は休みだしもう少し寝よ。


圭吾の背中にオデコを付けてもう一度、目を閉じた。





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