LOVE・ホテルに行こう。
スノードームをひっくり返し眺める。
それを繰り返し繰り返し。


なんでこんなに暇なんだろう。
水族館に行ってから1週間過ぎた。


休みの前は必ずって言っていいほど、どちらかのマンションで会っていた。
珍しい。圭吾からのメールが来ない。


お風呂入ろっ。
スノードームをテーブルに置いてお風呂にお湯を入れに行く。


お風呂から出てテーブルに置いてあった携帯の点滅ランプに気付いた。


圭吾からの着信メッセージが入ってた。


『もしもし、美久?えっと、メッセージ聞いたら電話くれる?待ってる』


折り返し圭吾に電話する。
明日、圭吾のマンションでお昼御飯を食べようと約束して電話を切った。


お風呂上がりのお手入れを入念にする。
パックしようかな。


そう思ったけどやめた。


馬鹿みたい。
後、1週間で終るのに浮かれてる自分が。


寝よっ。
早寝して体の疲れを取って仕事に集中するんだから。
そうよ。
これからそんな生活になるんだから早めに気持ち切り替えておかないとね。


だけどベッドに入っても眠れない。
寝ようと思っても益々冴えてくる頭。


読みかけの本を読もうとページを開くが全然頭に入ってこない。


ボーッと天井を見る。


やっぱり頭に浮かぶのは圭吾の事で
明日の事を楽しみにしてる私がいる。


何してるんだろう、私。
こんなに好きになって。
好きな人がいるって予防線張ってた圭吾に引っ掛かるなんて。


圭吾の好きな人ってどんな人だろう。
詳しく聞いた事なかったけど会社の人なのかな。知りたいけど知りたくない。矛盾してる心。


圭吾の事考えるとドキドキして心がキュッと痛くなる。
誰かこの痛みから解放して欲しい。


毛布を頭までかぶり目を閉じた。
考える事に疲れたらいつの間にか眠りに落ちていた。














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