君が好き
今思えばあれはその場しのぎの言葉だったのに、あのときの美智香は何も考えることが出来なくて、その言葉をただ信じ続けた。
信じて待っていても戻って来るわけがないのにね。
今考えるだけで馬鹿馬鹿しくて仕方ない。
何故、あの時また守れないことを言ったのか。
男はその場を凌ぐためならば守れもしない言葉がこうもぽんぽんと口から飛び出して来るものなのだろうか。
嘘ばかりつく人を信じることすらもバカに見えてきて。
そのうちに男全てが同じものだと思ったのだ。