君が好き



夢が嫌過ぎて跳ね起きた。

「夢...。」


全身汗びっしょりで泣いていた。
あぁ、なんて夢を見たんだろう。
思い出したくもないものだった。


記憶とはこうも嫌なことはとても鮮明に刻み込まれているんだね。
なんて、残酷な事なんだろう...。






そっと、左腕をみて撫でる。

「傷跡、なかなか消えないね...。」


時計を見ると既に22時を過ぎていた。
結構寝ていたみたいだ。




「ご飯食べる気にもならないや。お風呂でも入ってこよ。」



これから先も左腕の傷跡と共にこの運命を背負って生きていかねばならないのか。


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