once again



「笑佳…ごめん…」

いつの間にか泣いていたあたしに直汰は謝った。


「でも、俺、好きって気持ち知れて嬉しかったんだ…ほんと、今までありがと…」

「…今まで?」

「え?」



「これからも、だよ」



あたしは涙でぐしゃぐしゃになった顔で
無理矢理笑った。


「これからも、ずっと、ずーっと、あたしは直汰を幸せにするから。だから約束して、最後まで一緒にいさせて」


直汰も泣いていた。


「わかった。でも、俺がもし死んだら俺のこと忘れろよ?」



そう言って、あたし達はキスをした。



幸せだって思った。


けど…

< 24 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop