once again
*2
「ん…あれ…」
いつの間にか寝てしまっていたみたいだ。
あたりはもう真っ暗になっていた。
「やば、帰んなきゃ」
慌てて家に帰ると見慣れない運動靴があった。
「お兄ちゃん!?」
「おう、笑佳おかえりー」
「あら遅かったわねえ」
今は大学生で一人暮らしをしている兄が珍しく帰ってきていた。
「ただいまってゆーか、帰って来るなら言ってよねー!」
「なんでだよ、朝あったばっかだろ??」
「え?」
よく見てみると何故か学ランを来ている。
「何それ、コスプレとか流行んないよ」
「あー?お前頭大丈夫か?毎日見てんだろ?」
毎日見てる…?
てゆーか、よく見ると高校の時の制服…?
「ま、まさか…」
嫌な予感がして2階へ駆け上がる。
「ちょ、ちょっとー!笑佳ー!」
「先食べとくぞー!」
親達の声を無視して部屋に入ると鏡を取り出した。
「や、やっぱり…」
黒髪にショートボブ…
それは中1の頃のあたし、そのままだった…