向かい側のキミ

「今日の日直は向井なんだ
お願いできるか?」

「むぅー。わかりましたぁ!」

わたしは投げやりになりながらも答える



「みーなーみぃー!」

「おっ千夏!担任なんだって?」

わたしの手にはプリントの山
南は感じとったようで

「手伝ってあげたいのは山々なんだけど
バイトがあるので……」


南が嘘をついていないことはわかる
今日、月曜日はバイトの日だから

「わかってるよー
誰か…」

と言い、周りを見渡すと

「誰も居ない」

「話長かったじゃん?
その間にみんな帰っちゃって…」

< 9 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop