芸能人と恋に落ちました。

未來を家へ引っ張りあげ俺はタオルを取りに行った

リビングに戻ろうとするとまだ未來は玄関にいた

勝手に上がっていいのか迷っていたんだろう


そんなところも他のやつらとは違う

大体は俺の生活を見てみたくてズカズカと上がってくるもんだ

未來にタオルを渡しリビングに招き入れた



「結構片付いてるんですね。男の子ってもっと散らかすのかと思ってたけど…」


そんな声が聞こえた

俺が綺麗好きだってことが意外だったみたいだ


「男の中にも綺麗好きな奴は山ほどいる」


驚いた顔をしながら "そうですよね" と返事をした

多分最後の独り言を聞かれたのに驚いたんだろう

俺は結構耳がいいから

悪く言えば地獄耳というやつ

地獄耳だからって嫌なことはない

俺は俳優という仕事をやっているためルックスの事では嫌な話は耳に入ってこない

所詮みんな外見だけ

他の人の事を悪く言うことは聞こえてくるが自分の事を悪く言う言葉は聞いたことがない

それだけでも恵まれていると思う
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