短編集‥*.°
[マリネ:あ、そうそう。
河端先輩に、友達 紹介して良いか
聞いたら、良いって。
河端先輩も友達 連れてくるけど]
う…はっきり言って、
少し不安だ。
…私が人見知りだから。
[どうかな…。
私の性格知ってるでしょ?
話せるかな…]
マリネは明るいのに対し、
私は初対面の人とは簡単な会話ほどしか
交わせない。
私の一つのコンプレックスでもある、
人見知り。
…だから、
あの先輩と話せたのは…
殆ど奇跡に近いかもしれない。
[マリネ:行けるって!]
[どうだか…]
そんなやり取りを終えた後、
私はすぐに眠った。
次の日、授業を受けながら、
また、ぼんやりと空を見上げた。
…今日の空は真っ青…
ラピスラズリのような。
不意に、白い雲に混じって、
昨日 会ったあの人の顔が、
浮かんだ。
…整った顔立ちに、
黒い髪と茶色い瞳に、
高い背と、体操服と、生徒鞄。
…かっこよかったなぁ…
って、え?
私、なにを考えてるんだろう!?
隣の席の三吉に、
また、怪訝な表情で睨まれたのは、
私が頭を抱え込んだからかもしれない。
でも、しょうがない。
だって。
自分で触れても解るくらいに、
顔が、熱くなったんだから…。
また、会える…かな…。