短編集‥*.°


昼間のアレはきっと、
ミクに相談でもしてたんだろう。


…明日はきっと、
こんぺいとう、あげよう。


左手いっぱいのこんぺいとうを、
部屋の中の使っていない小瓶に詰めた。


そして、ベッドに寝転がる。


――ありがとう、お星様。


なーんて、
ガラにもない事思っちゃって。


さっきの事は嘘みたいに、
すぐに寝付く事ができた――。










「おはよう、サエカ」


教室に着いてすぐに、
サエカに挨拶をした。


まさかアタシから挨拶されるとは
思ってなかったのか、サエカは少し
戸惑った様子で「おはよう」と言った。


「こんぺいとう、いる?
 持ってきたけど。お星様がくれた」


サエカはちょっと笑って


「…いる。こんぺいとうって、
 久しぶりなのよねー。それに、確かに
 こんぺいとうって、お星様みたい」


誤解は解けたのか、
いつも通りの接し方。


…もしかして、
サエカはアタシの事を本当に、心から、
親友と思ってるのかもしれない。


自意識過剰だったら、そこまでだけど。


…もうそろそろ、別に親友と認めても
良いような気がする。


馬の合わない事も多いけど、
サエカといるのが楽しい時もあるし。


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