The roof


キミはお昼になると毎日ここへ来た。
ワタシにと、購買て買ったパンを持ってくる日もあるがお腹いっぱいだからといつも断っていた。
キミは、


「くそー、今度は真奈が食べ終わる前に行ってやる!」


と悔しそうにやきそばパンをほおばることが多かった。
それに微笑むことができないワタシもキミには見えていたと思う。
キミは自身のことをたくさん話してくれた。家族のこと、クラスのこと、最近は夏休みの予定を教えてくれた。家族で田舎に帰省するらしい。
ワタシは話すキミが好きだった。
楽しそうなキミ、1人でいた屋上が華やかになっていくのがわかった。
それが嬉しかった。
キミといる空間が好きだった。









「………あのさ」


夏休みまで一週間をきったある日、キミは頬を赤らめた。
そな理由はすぐにわかった。


「真奈は……好きなやつ、いるのかな?」


突然の質問だった。
予想していなかったことに頭が追いつかない。ワタシは咄嗟に


「ゆ……裕輝…は?」


裕輝は空の反対のコンクリートの床を見ながら小さな声で


「………いるよ……目の前に」

「えっ………」


ワタシの体温が一気に上がるのがわかる。
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