恋をした私は溺れてゆく
肉体の記憶


この肉体はあなたを知り

あなたを刻み
あなたを刻む


重なるたびに
刻まれてゆく

あなたを知るほどに
深く深く刻まれてゆく


どうしようもないくらい
淫らに醜く狂ってゆく



今はまだある羞恥心が
私を苦しめている
でもそれに救われている


邪魔でもあり
救済でもある
残る羞恥心が
消えそうで
怖い

消えたらきっと
今の私は消える


その時に現れるのは
まだ私の知らない私


それはきっと
醜く恐ろしい
肉体の悦びに狂う亡者

悦楽を貪る亡者

どうしようもないくらいに
ひたすらあなたを貪る亡者

きっとそうに違いない





肉体に刻まれるあなたの記憶
私を狂わせるあなたの記憶

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