見上げれば

…なんとなく流れで一緒に登校する形になってしまった。



「お前何を考えてた?」

「?」

「だから降りるのを忘れるほど何を考えてた?」

「あー…東本咲希さんのことを考えてました」

「ふーん…」




「なあ、栞って。お前にぴったりの名前だな」

「よく言われます」

「ははっ」





―笑った…

顔はよく見えないけれど

―笑ってる
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