見上げれば
恋の階段
―つまらない。
あれから3日経ったけど
先輩は電車にいなくて、図書室にいなくて…
今までは先輩のいない日々が当たり前で、
でもいつのまにか先輩のいる日々が当たり前になってて。
だから当たり前が当たり前じゃないワケで。
「つまんなーい」
『言えない』って言ってた。
何が言えないんだろう。
なんで学校を休むんだろう。
大好きな図書室なのに読む気になれない。
先輩から借りた本もページが進まない。
もう帰ろうかな…
帰りの電車でもボーっとして過ごして
ふと、前を見るとスマートフォンをいじっている人がいた。
!
メール!
そうだよ!メールすればいいんだ!!
“先輩何してますか?
私は帰りの電車の中です
学校はいつから来ますか?”
返事くるかな?
スマートフォンを握ったまま
時々メール画面を確認するけれど…
「こないなあ…」
結局、ベッドに入る時間になってもこなかった。