願い事叶えます
ホシに心臓をくれた人物は今までに1人しかいない
大抵の人間は1つ目の願い事で満足する
自分の心臓や目を捧げてまで叶えたい願い事なんかあまりないものだ
だが1つの願い事では足りない者もいる
その人物はたった9才の少年だった
ホシはいつものように星に触れた人物の前に現れた
「あなたの願い事受けとりました」
ホシを見て驚くその少年の名は佐々木文哉
「お、おねえちゃんまじょなの…!?」
「ええもちろんです!さああなたの願い事を叶えましょうか?
佐々木文哉くん?」
ホシは少し悲しそうに瞳を揺らした
「お父さんとお母さんを仲直りさせたい、のですね…?」
文哉はホシの言葉を聞いて顔を輝かせた
「そうだよ!おねえちゃん!パパとママを仲直りさせて!!
また前みたいに!」
その夫婦はほとんど離婚の寸前だった
毎日毎日喧嘩をして、最近では仲が良かった瞬間などないほどだった
「では、あなたにお父さんとお母さんが仲直りできる魔法の言葉を教えましょう」
ホシは文哉にこっそりある言葉を耳打ちした
文哉はその言葉を聞き、大きく頷いた