願い事叶えます




突然聞こえてきた声に驚きケンは慌てて後ろを振り向いた





「うげ」





魔女らしからぬ呻き声をあげているホシはその人物を見て顔をひきつらせていた






「なあーホシ?兄ちゃんとまた仲良くしてくれるにはどうすればいいんだー?」






その人物は明るい金髪でにこにこと笑いながら箒に乗り浮いている








「え…兄ちゃん…?」




ケンは交互にその人物とホシを見比べていた














全く似てない














「あー…ああ!あの例の厄介な男は君かー!
よろしく」




ホシの兄はケンに手を伸ばした






例の厄介な男…?





色々引っ掛かるがケンも失礼にならないように手を伸ばし、握手をしようとしたが…






「はい」





ホシの兄の掌の上にはいつの間にかカエルがいた





「え?」




ケンは瞬きそのカエルを見ていた





「お近づきの印にやるよ。

こいつはなーある実験で成功したカエルなんだ!聞きたいか!?」



「え、いや…別に」



「カエルの卵と一緒に桜の花びら、葉、チューリップの花粉、コウモリの歯、オリーブオイルを水のなかに入れて育てて、どんなカエルが生まれるか実験したんだ…!」




「結果は『普通のカエルが生まれる』ですよね。

じゃなくてどうして兄様がここにいるんですか!?」




ホシの兄の実験の話を途中で遮ったホシが声を大にしていった







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