願い事叶えます
「…とにかく…ケンさんをからかうのも止めてください。
兄様、ケンさんの願い事が未来の願い事って知ってるくせに…」
ホシが頬を膨らませると、ツキは笑いながら起き上がった
「いやー、悪い悪い。
ちょーっと兄ちゃん調子乗ったなあ。
だが、ホシ。この男の人生ひどくつまらないものだぞ。
だからだな兄ちゃんが刺激を」
ふざけんな
こっちは死ぬかと思った
ケンもこのふざけた兄をぶん殴りたくなったが、ホシの殴りっぷりがあまりにも
見事だったので我慢するとする
「…まぁ…言いたいことはほぼそうなんだがなあ」
ツキは頭を掻き、困ったように笑った
「…わかってますよ…。
でも本当に反逆ではないのです。
もし、私がこの仕事をするのが不服であるのならば…
その時は、兄様がなんとかしてください」
ホシは頬を膨らませるのを止めて言った
「ふむ…。
まーあ、おれにならできないこともないけどー?」
ツキはにっこり笑いながら言い、そしておもむろに立ち上がり、部屋の窓に近づいた