願い事叶えます
お洒落な喫茶店に百合に連れてこられたケンは席に座るものの全く落ち着かなかった
飲み物が運ばれてきても一切手をつけなかった
そんなケンを百合はじっと見つめた
「ねェ。どうしてあたしがあなたをお茶に誘ったと思う?」
「さ、さあ…」
額に汗を浮かべながら答えるケンに百合はため息をついた
「あのねェ…あたし別に怒ってないし、父だって起こってないわ。だから、
お金持ちの大切な一人娘を傷つけた、なんて思わなくていいのよ?」
そう言い百合は手元に視線を落とした
「本当は…あたし…」
急に小さくなった百合の声にケンは違和感を感じ、百合を見た
「………。
…今日会ったのって実は偶然じゃないのよ」
「…え」
「あたし…後悔…してるみたい」