【完】ときめき☆アドベンチャーゲーム ~悪魔と天使~


「また?………もしかしてまた、一緒に走ろうって事かな?」


「………はいッ」



いえ…、本当は全然違いますけど………。



それでも先輩と一緒に過ごす事が出来るのなら、嫌いなマラソンをするのも悪くはないのかもしれない---




そう思い、元気よく返事をした。





「じゃぁ、そろそろ帰るね」


「送ってくれてありがとうございました」


「うん、じゃぁね」



そう言った先輩は私に手を振る。


私も振り返すと満足そうに笑顔を向け、歩いていってしまった。



いつも優しい先輩は、今日一日一緒にいてもやっぱり優しかった---




本当に素敵な先輩だな…。


先輩の後姿が見えなくなってから、白い息を一つはいた。



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