【完】ときめき☆アドベンチャーゲーム ~悪魔と天使~


レイが私を突き飛ばしてくれなかったらきっと今頃私は、電柱に頭をぶつけて…、




死…、


死んでいたはず?





「ご、ごわいぃぃぃぃ~」


「チカ、大丈夫か?」




身体は大丈夫だけど、心は大丈夫ではない。


そう言いたかったけど今更ながらに身体が震えてしまって、声が出なかった。





「オイコラ。………ッてお前…」



私を見たレイが、そのまま固まってしまった。




そして…、


ソッと手を伸ばしてきたレイが、震える私の手をギュっと握る。




それでも…、


私の震えは治まらなかった。

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