【完】ときめき☆アドベンチャーゲーム ~悪魔と天使~
「お前は何で、シトリーがチカを連れ去ったか知ってるか?」
「…それは知りません」
「本当か?」
「本当です。…信じて下さい」
ミリィは手で顔を覆い、涙を流しながらしゃくり上げ始める。
あまりにもかわいそうになってつい…と、ミリィの頭を撫で上げたらミリィの身体がビクッと震えた。
俺の顔を、涙で濡らした瞳で見上げる。
「レイ様からなら、わたくしに触れる事が出来るのですね?」
「そうだな」
切なげに微笑むミリィの頭に触れていた手を涙に濡れた頬へと移動し、指で拭ってやる。
俺にされるがままのミリィは瞳を閉じ、それを受け止めていた。