【完】ときめき☆アドベンチャーゲーム ~悪魔と天使~
「それより…だ。テメェの気持ちはもう、嫌ってほど分かっている」
「う…ん?」
「なにすっとぼけた声を出してやがる。…先輩が好きだっつー事だよ」
はぁ?
そうじゃないけど---
でもまぁ、そこは聞き流しておく事にしよう。
「しかしだな…、俺は…。あぁー…、俺様はだな…」
「うん?」
だんだんとしどろもどろに話すその声は徐々に小さくなっていき、聞き取りづらい。
私の眉が自然と寄ってしまった。
そんな私の態度にイラついたのか『ムカつんだよッ!』と声を張り上げ、そして私の肩に両手をガシッと置いて少し私から顔を離す。
「俺様の赤い運命のヤツが誰であろうが関係ねぇ」
「………ッ」
ズキンッ---
レイの言葉が私の心に突き刺さる。
そんなの言わなくても、分かってるし…。
これ以上聞きたくないのに、レイは私の気持ちなんてお構いなしに話し始めた。