【完】ときめき☆アドベンチャーゲーム ~悪魔と天使~
いつの間にやら光も風も感じなくなった事に気付き、瞳をパチパチと瞬く。
ん?
止んだようだ---
レイの胸に預けていた頭を上げ、辺りをキョロキョロと見回した。
「こ、ここは…」
「…帰って来たようだな」
そう、ここは私の部屋---
頭の中に鳴り響いたあの音楽は、ここに戻ってくる時の合図だったのかな?
そう思いながらもう一度、自分の部屋を見渡す。
何故か今だ私とレイとの間には、赤い光の糸がグルグルと回っているのが見える。
はッ!
今、私はレイと抱き合っている?!
恥ずかしくなった私は目の前にある厚い胸板を押し、レイから離れた。
すると私達の間にあった赤い光の糸は、スーッと音もなく消えていく。
それを見届けてからもう一度、レイを見る。
あれ?
何でレイに、睨みつけられているのだろう?
どうしてレイが怒っているのか、分からない---