【完】ときめき☆アドベンチャーゲーム ~悪魔と天使~
フワリ---
空から粉雪が、チラチラと降っている。
今朝、三人で一緒に雪を見た時の事を思い出し涙ぐんだ。
「早く迎えに来てね」
目の前にはもう、あの天使の姿も悪魔の姿もないのに、…何故か二人が空を飛び回っている姿が見えたような気がした。
最初に出会った時の小さな身体で、楽しそうに…。
本当に夢ではなかった?
不思議な感覚でいっぱいの私は曇りガラスに指を置き、そしてその指を動かした。
--レイ、セリュ--
そしてもう一度、夜空を見上げる。
後から後から降ってくる雪がまるで…、
多くの天使や悪魔達が舞い降りてきているように見えて…、不思議と手の中にある石と同調するように胸が温かくなった。