【完】ときめき☆アドベンチャーゲーム ~悪魔と天使~
しかし………、
言葉遣いとは裏腹に、何とも可愛らしい外見だ。
自分を悪く言ってきた事などすっかり忘れた私はその可愛さに、あっけに取られていた。
勉強机の上に座っているそれは一体、何なんだろう?
まず人間…、ではないのはその大きさで分かる。
だって見た感じ身長三十センチ程の、手の平サイズよりは大きめなんだもん。
こんな大きさの人間なんて、見た事がない。
だからなのか…、凄く可愛い。
うん、人相がとんでもなく悪いのだけれどその小ささが口の悪さを掻き消す程、可愛く感じてしまうのだ。
目は細く釣り上がっていて、まるで不良のよう。
しかしその瞳とは裏腹に、プクッとした可愛らしいホッペと色白なところがプラスポイント。
あ、違う…。
色白と言うよりかは、青白い顔かな?
そしてチョコンと乗った可愛らしい唇に、漆黒の少しクセ毛な髪質から生えている二本の角。
それをマジマジと見つめた私---
「か…」
「はぁ?なんだよ」
キッと細い目を更に細めて睨みつけるそいつを、パチクリと瞬きしながら見つめ、そして---
「かわいい~~~ッ!!!!!」
「ブギャッ!」
抱きついてしまった…。
それはもう、ギュっギュっーーーッとッ!
あまりにも強く抱きしめすぎたせいか、そいつは哀れな声を出しながら私の胸に顔を埋めている。