【完】ときめき☆アドベンチャーゲーム ~悪魔と天使~
「だから可愛いんだも『俺は可愛くねぇッ!』はいはい、ごめんなさい」
ははっ…、
と笑いながら謝っていると、私の横でムクッと動いた気配がした。
視線をそちらへ向けると、天使のセリュが目をコシコシと擦っている。
何度か目を擦ったセリュはその後、瞳をうっすらと開けながら私とレイを交互に見た。
「うるさいです」
昨日とは打って変わった冷たい声色で、私とレイに言い放つ。
一瞬、セリュが悪魔に見えた気がした。
「「ごめんなさい」」
私とレイの声がハモル。
どうやらセリュは、寝起きが悪いようだ---
今後、気をつけなければ…。
「んーッ、よく寝たぜ」
「それは良かったね」
レイにそう返事を返しながらその場で、パジャマ変わりにしてる厚ぼったい紺色のトレーナーをガバッと脱いだ。
無論、着替えるため。
「う~、さむっ」
今日も冷えるなぁ…。