【完】ときめき☆アドベンチャーゲーム ~悪魔と天使~


「お腹が空きました~」


「そうだね。じゃ、下のリビングに行ってて。今、用意しちゃうから」



横目で上を見上げてみれば、枠がピンク色の時計はもう九時過ぎを指していた。




基本、白とピンク色で溢れかえっているこの部屋。


平凡な私には少し、可愛すぎるような気がするかもしれない。



私の趣味とは言えないこの色は、お母さんが大好きな色。


だからお店でピンク色の物を見ると、ついつい買ってしまうの。




この色に囲まれているとまるで、お母さんの温もりに包まれているような気がして安心するんだ。




それより…、


もう九時か---



うん、少し寝すぎたかな?



さてと…と、先に洗面所で顔を洗おうかなと頭の中で考え立ち上がった。




先程『はい』、と返事をしたセリュがパタパタと羽をパタつかせながら私の後から着いてこようとしているのが分かった。




けど、あれ?


レイの着いてくる気配がしないなぁ。




どうしてだろう?


そう思い、後ろを振り返った。


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