パンプスとシューズ


目を開けると白い天井

あれ?私なんでここにいるんだろ…

テニスコートで練習してたはずなのに

ここはどこかとおもって顔を動かすと

どうやらここは保健室のよう。

すると私が顔を向けている方とは反対の方から声がした。

「目が覚めたか?」

低くて、優しさのあるような声。

するとそこにいたのは…

「隆誠先輩?」

すると先輩はふっと笑った

すごく優しい笑顔。

「俺以外誰なんだよ。」

「あの、私がどうしてここにいるか知ってますか?」

「俺がここに連れてきたんだし知ってる」

「え…?」

「お前、コートで倒れたんだぞ?
たまたま近くに行ったらお前がいたから
ちょっとみようと思ったら、倒れた。」

てことは、隆誠先輩が運んだってこと?

「すいません、重かったですよね?」

すると先輩はニコッと笑った。

「すっげー軽かった。てか、俺は男だぞ?
女一人運ぶことぐらいヨユー。」

「すいません」

体を起こしてペコリと頭をさげた。

「謝んなくていーから。ちゃんと寝ろ。」

「いえ、大丈夫です。」

するとそこへ保健室の先生が来た。

「あら、目が覚めたのね。
お家の方には連絡したわ。大丈夫?」

「はい、ありがとうございました。」

「帰れる?無理なら送るけど…」

「いえ、大丈夫です。帰れます。」

先生は気を付けてねと言うと部屋を出た。

あれ?待って、なんで先輩いたの?

もしかして、私が目を覚ますの待ってた?



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